カンガルー、跳ねる! - オーストラリア留学記

2014-2017年のシドニー留学記。しばらく経ったけど忘備録として振り返ります!

2014年10月 - 海を渡る -

こんにちは、Tatsue(@_sueets)です。

今回の留学記は、いよいよ出発の日です。

 

10月第1週目の金曜日、私は海を渡りました。

かなりネガティブな始まりでした。前日の夜に食卓に上がった魚の塩焼きを見て、「こんな美味しいものはもう食べられないかもしれない」と大げさな事を考えてしまっていたからだと思います。

この日を一言で表すなら「不安」。

 

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電車の旅

ど初っ端、私は名古屋駅から空港に向かう名鉄電車の中で泣いていました。

大学約4年間は京都で一人暮らしをしていたので、親元を離れることを初めてではありませんでしたが、ひとり不安と戦っていました。
京都に住んでいた間、寂しいことはあっても、あんなに不安な気持ちになったことはありませんでした。

24歳、秋。

自分の旅立ちで涙を流すには少し歳を重ねすぎてしまっているけれど、あの日私の目の前にはレールがありませんでした。これから一つずつパーツを組み合わせて目的地への電車を走らせようと思うと、不安でしょうがなかったのです。

語学学校に行って、コースを修了、IELTSを受験、合格点を取って、大学院に出願、オファーをもらう。単位を取得して卒業する。

道だけは一本、はるか遠くまで続いているはずでした。長い長い道のりです。

この日は特に、1人で初めて乗る飛行機もその不安を助長していました。

 

でも確かに覚えているのは、電車の中、空港に着く前には考え始めていました。

ずっと泣いててもしょうがないじゃない。自分で前に踏み出さなければ始まらない。って。

 

空の旅

飛行機は成田でトランジットだったので、

名古屋-東京(金曜の夕方着)

東京-シドニー(土曜の朝着/約9時間)

のスケジュールでした。

東京までの飛行機の中ではまだ気持ちを切り替えられず、割と縁起でもないことを考えていました。この飛行機落ちたらどうしよう、って、まだ国内なのに。

その不安で疲れてしまったのか、シドニーへの飛行機では爆睡していました。9時間もあるしね。映画を観て寝ました。

 

不安がもたらすもの

でも今思うと、この不安っていうものがとっても大事だったんじゃないかなと思います。このそわそわ感は2つほど、私にメリットを届けてくれました。

緊張の糸

日本が世界的に見ても、ほぼ一番と言っていいほど安全な国です。これは、海外に出て実感しました。夜道を一人で歩ける国は、ほとんどと言っていいほどありません。

オーストラリアは比較的治安が良く、夜道を歩けない、ということはなかったのですが、それでも日本の治安の良さとは訳が違います。

オーストラリアは様々な国から人が集まる移民国家なので、日本での常識はもちろん、共通認識の暗黙ルールというものがありません。「こんな事起こりえないだろう」と思うような事が起こるのです。(これが海外に出て面白い所でもあります。)

治安の面に関してもそうで、日本での感覚でいると気持ちに隙が出来て狙われやすくなります。なので、緊張の糸を張っておく事は大事なのです。

私の場合、出国前からかなり緊張していたので、犯罪に巻き込まれたり何かを盗まれたりという事は2年半で一度もありませんでした。(この緊張感に疲れてしまうこともありましたが)

海外に出るにあたって、そういう緊張の糸を張っておくことは大事だと思います。

 

"つらい"が成長を生む

1人の飛行機、長期滞在、異国での生活。

誰にだって初めてのことがあります。初めての事は未知数です。

インターネットで調べたりテレビで映像を見ても、自分の1回目は違います。自分で経験するからです。どんなことに関しても「経験する」ことは、実行に移す労力を要しますし、場合によっては費用がかかっている場合もあります。

「初めて」は未知数だからこそ不安が伴いますが、労力の分多く実になるものだと思います。

つらいと感じている時は、成長している証拠です

渡豪前、師がメッセージをくれました。

滞在中、私はこの言葉を何度も思い出すことになるのですが、

この留学生活の初日にとっても不安でつらかったことが、私を大きく成長させてくれたのだと感じています。

 

オーストラリアに着いて

向こうにいる兄が空港に迎えに来てくれて、もちろん家族がいることはわかりきっていたことだったんだけど、やっぱりどうしても不安でした。今思うと不思議です。

 

 

次回の更新では、最初の3日間のカルチャーショックをおとどけします。

2/15(木)「3日間のカルチャーギャップ」です。